「IELTS対策」で検索すると、いろいろな組織が提供する多種多様なコースが検索結果に現れて、一体どれを選択すればいいんだ、と途方にくれますよね。
私の場合は、必要なスコアが「6.0以上」とそんなに高くなかったことから(日本人受験者の平均が5.9です。Test taker performance 2021参照)、まずは独学でスタートしました。
以前から「All Ears English Poscast」を聞いていたのですが、IELTS受験が必要になるな、とわかって、All Ears English のチームが運営するIELTS対策用のPodcast「IELTS Energy Podcast」も聞き始めました。
今回は、「IELTS Energy Podcast」の紹介と、All Ears Englishが提供するオンラインコース「3 Keys IELTS Online Course」について紹介します。
IELTS Energy Podcast
IELTS Energy Podcastは、元IELTSのExaminor(Speaking試験の試験官や、Writingの採点を担当)であるJessica Beckと、Aubrey Carterの二人が主に登場します。話題は主にWritingやSpeakingに役立つフレーズや単語、Writingでの文章の組み立て方、Speakingの模擬試験(ネイティブである二人がお互いに受験者役をして、9.0相当の解答を披露)、よくあるミス、視聴者の質問に対する答えなど。
JessicaがIELTS試験官として14年の経験があることから、他であんまり聞かないようなIETLSの内部事情を踏まえたアドバイスがきけたりします。例えば、Writingの1問目と2問目は別々の試験官に送られて独立に採点されるから、1問目で使ったハイレベルな単語を2問目で使っても全くかまわないわよ、とか、Speaking試験のとき、試験官はアドリブ的な発言は許されていないから、「How about you?」などと試験官に質問を投げ返さないように、など。
余談ながら…「All Ears English」のテーマは「Connection NOT Perfection(完璧を目指すのではなく、人とつながることを目指そう)」で、私はこのテーマ気に入っているのですが、「IELTS Energy Podcast」は「This is a devastating mistake!(この間違いは最悪!)」「This will ruin your score. (スコアに影響するわよ)」 といった発言がバンバン出てくる、まさに「Perfection」の世界で、あぁ、試験の世界は厳しいものよ、と思いました。英語は好きだけど、試験勉強がどうにも苦痛ではかどらない皆さん、お察しします…。試験は試験と割り切って、一発で必要な点数を獲得して、さっさとおさらばするのがいちばんかと。大変ですが、全集中で、効率よく対策進めてください。
もちろん全編英語なので、これを聞いているだけでリスニングの訓練になるし、ノートを取りながら2回・3回と聞けばかなり勉強になると思います。
YouTubeチャンネル「IELTS Energy TV」もあって、Poscastと同じ内容のものが上がっているので、Poscastだと二人の英語が聞き取れないよーという方はYouTubeの字幕機能に助けてもらうのもよいと思います。また、Jessicaが生徒さんのSpeakingの模擬試験を採点する「IELTS Mock Tests: Speaking」もとても参考になります(採点が辛すぎて、自信喪失しますが…)。
3 Keys IELTS Online Course
概要
IELTS Energy PodcastのJessicaとAubreyが提供する有料のオンラインコースが、「3 Keys IELTS Online Course」です。
私の場合はIETLS Energy Podcastで「Writing Only」のコースが開講します、というお知らせを聞いて、Writing Onlyを受講しました。3 Keys IELTSにはListening, Reading, Writing, Speakingの4つのモジュールに加え、Anti-anxietyという5つのモジュールがありますが、Writing OnlyのコースではこのうちWriting Moduleにだけアクセスできるようになっていました。
あくまでWritingだけの感想になりますが、「無料のPodcastとは情報の質も量も全く違う」というのが受講してみての感想です。Writingでは、Task 1、Task 2の出題パターン別のテンプレートが示され、あとはそれぞれの出題に合わせて答えを当てはめていくだけ、という感じになるので、いちから自分で考えて書く場合よりも回答にかかる時間が劇的に短くなりました。
ちなみにIETLS AcademicのWritingでは、Task 1はおよそ20分で150語以上、Task 2はおよそ40分で250語以上書く必要があり、対策を始めた頃は到底時間が足りませんでした。
ただ、こちらの記事で公開しておりますとおり、私のWritingのスコアは6.0で、4分野の中では最低でした…。試験中の手ごたえはばっちりだったのに、結果が伴わなかった経験から振り返ると、添削サービスは1回でもいいから受けるべきだったなぁ、と。このくらい書ければこのくらいのスコア、というのは事前に把握しておいたほうが良かったな、というのが、私が得た教訓です。
Facebookグループ
ある意味コースよりも魅力的かもしれないのが、受講すると3 Keys IELTSのFacebookグループに加入できます。Aubreyが主に管理していて、質問を投げかけると2営業日以内に回答が返ってきます。このフレーズの使い方、合ってる?とか、Writingでこういう過去問を見かけたんだけど、その場合はどんな組み立てが良いと思う?など、気になることを聞くことができます。
質問を書くこと自体が英作文の練習にもなるので、ぜひ活用されるとよいと思います。
受講料
3 Keys IELTSのウェブサイト、ちょっとわかりにくいのですが、「Choose Your Plan」というところを見ると受講料が書いてあります。Basic Planで237ドル、Personal Coach Planで357ドル、全部乗せのPersonal Coach Goldで597ドル(2022年10月時点)。円安が進んでいる現在、日本人の生徒にとっては値上がりしている状況です…(涙)。
ちなみに私が受講したWriting Onlyでは167ドルでした(2022年4月時点)。5つのモジュールのうちWriting Moduleのみへのアクセスでしたが、Basic Planより3割安いだけだったので、もしかしたらBasic Planにしたほうが良かったかな、とも思います(まぁ、そう思わせることがあちらの狙いなんでしょう)。
添削サービスを追加でつけようとすると、1エッセイで39.97ドル也。他のコースの受講料は調べたことないのでわからないですが、全体的になかなかのお値段ではあります。
まとめ
私の場合、IELTS Energy Podcastを聞いていて、スポット的にWritingだけ有料コースを受講したという感じなので、IELTS対策コースを比較検討したうえで3 Keys IELTSを受講したわけではありません。なので、他のコースに比べてどう、ということを言える立場にはないです。
ただ、無料のPodcastと有料のサービスとでは、当たり前ですが情報の量も質も全く違うということはよくわかりました。
入口は無料のYouTubeやPodcastで始めて、「これはちょっと本格的に対策がいるぞ」という分野だけ講座を探してみる、というのもよいと思います。幸運を祈ります!