海外留学には避けて通れない英語の資格試験。コミュニティ・カレッジは基本的に全入とはいえ、非英語ネイティブの留学生にはやはり英語能力の証明が求められます。私の場合はIELTSを選択しました。準備から当日の様子、受験後までをレポートします。
※実は Duolingo English Test にも挑戦したことあります。そのことはまた別の記事で。
TOFELとIELTSは出身国が違う
留学生の定番の英語資格といえば、TOFEL。40代に突入した私が学生だった頃から、「留学といえばTOFEL」のイメージがありました。TOFELとIELTS、ふたつの定番英語試験を比べてみますと…
TOEFL | IELTS | |
設立年 | 1964年 | 1989年(前身のUCLESは1980年) |
設立団体 | 米国非営利教育団体ETS(アメリカ) | IDP(オーストラリア) Cambridge Assessment English(イギリス) British Council(イギリス) |
認定機関数 | 11,500以上 | 11,000以上 |
参考にしたサイト:
- TOEFL®テストの歴史(ETS Japanウェブサイト)
- History of the IELTS (Manhattan Review Website)
- Origin and Growth of IELTS (Touchstone Website)
こうやって見るとTOEFLはアメリカ生まれで、IELTSはイギリス生まれなんですね。ふたつの試験で求められる力や背景にある思想の違いと、アメリカとイギリスの教育の違いは重なるところもあるらしいです。
アメリカ生まれ・イギリス生まれの違いもあって、アメリカの大学はどちらかというとTOEFLを求める場合が多いそう。ただ、IELTSのサイトには「アメリカの大学でもIELTSが受け入れられています!」とでかでかと書いてあり、おそらくIELTSはアメリカの大学での認証を勝ち取るべく、日々営業しているのだろうと想像します。
ちなみに、私が行きたいと思っているコミュニティ・カレッジは、一見すると英語資格としてTOEFLしか認めていないような書き方をしているのですが、詳細ページに行くと「同等の資格」としてIELTSが挙がっています。やはりTOEFLが優先、IELTSは二番手、という感じなのでしょうか。
TOEFL・IELTS、どちらを受けるべき?
受験生としてはこれがいちばん気になりますよね。
言うまでもなく、まずはご自分の行きたい学校の要項をきちんとチェックすることが大切です! 上に書いたとおり、特にアメリカではIELTSを受け入れていない学校というのもあるようですので。
要項を確認して、TOEFLもIELTSもOK!となったときにどうするか。
多くの場合、両方選択できるならIELTSを選べ、と言われているようです。
私は英語資格試験の専門家ではないので詳しい理由はわからないのですが、試験内容を比べるだけでも、TOEFLのほうが過酷だな、と思います。
TOEFL iBT | IELTS Academic | |
形式 | コンピュータ形式のみ | 紙・コンピュータから選択 |
Reading | 700語程度の文章3~4つ/30~40問/54~72分/専門的な内容が多い | 900語程度の文章3つ/40問/60分/科学・ビジネス・歴史など幅広い |
Listening | 3~5分の講義を3~4個、3分の会話を2~3個/28~39問/41~57分/大学の講義・大学生の会話が素材 | 6~8分の会話2個、6~8分の講義2個/40問/30分(紙の場合は書き写しに+10分)/素材はホテルの予約などから大学の講義まで |
Speaking | Independent Speaking 1問、Integrated Speaking(スピーキングに加え、リスニング、リーディングの力も必要な問題) 3問/対話相手がなく、マイクに解答を吹き込む形式 | 一般的な質問 1問、お題の書かれた紙を見て2分間スピーチ 1問、スピーチに関連した質疑 1問/試験官と対話する形(私の受験会場では画面越しでの対話) |
Writing | Integrated Writing(リーディング、リスニングとの総合問題) 1問、Independent Writing 1問/20分+30分/150~225語、300語以上 | グラフや図を見てまとめる(Generalでは手紙を書くなど) 1問、お題に対して意見をまとめる 1問/合わせて60分/150語以上、250語以上 |
参考にしたサイト:
- About the TOEFL iBT® Test(ETS Website)
- Test format(IELTS Website)
- TOEFLとIELTSのメリット・デメリット比較(グローバルスタディ海外留学センターウェブサイト)
こうやって見ていくと、やっぱりTOEFL大変そうだなぁ、という印象です。特に Integrated Speaking や Integrated Writing が大変そう…。リスニングができないとスピーキングもライティングもこける可能性があるってことですね。
また、IELTS経験者として言うならば、スピーキングの時に試験官が(画面越しであっても)いてくれて、頷いてくれているのは非常に心強かったです。一人でマイクに向かってしゃべるのは、事前に十分練習していかないと相当やりにくいのでは。
というわけで、今回はTOEFLか、IELTSか、の問題を中心に論じました。次回以降、IELTS対策としてやったことを書きたいと思います。